遺産名: ユネスコ「無形文化遺産」スペシャル II Special program on Intangible Cultural Heritage II 所在地:() 分 類: 登録年: 放送日:2004年10月17日 放送回:第418回 中世爆発的な広がりをみせたマリア信仰。スペインの無形文化遺産、「エルチェの神秘劇」は、聖母マリアの昇天を描く。教会の中で演じられる演劇としてはローマ教皇が認める唯一のもので、役者は全て男性。台詞が全て歌で進行するこの劇は、オペラの原型となった。スペインの新大陸侵略とともに、マリア信仰も海を渡り、やがて土着の信仰と混じり合い独特の文化を生み出していく。 ボリビアのもうひとつの無形文化遺産、「カヤワヤのアンデス宇宙観」。カヤワヤと呼ばれる人々は、アンデス一帯をくまなく回りあらゆる薬草に関する知識を得、呪術も用いる独特の伝統的手法でアンデスの人々の治療にあたってきた。「自然の医師」と呼ばれ尊敬され、人々の信頼は現代医学に携わる医師より厚い。 ボリビアの鉱山の神、ティオ。侵略者スペイン人は征服した南米の人々にカトリック信仰を強要したが、キリスト教の神は鉱山で過酷な強制労働を強いられた先住民を守ってはくれなかった。彼らだけの神を必要とした先住民の間で、生まれたのがティオである。キリスト教では地の底に住むものは悪魔とされることから、鉱山の神ティオはやがて悪魔と呼ばれるようになる。 カーニバルの日、地下に住むティオ=悪魔は地上に躍り出る。人々は己の心のいちばん弱い部分を象徴した悪魔のマスクをかぶり、内なる悪をさらけ出す。パレードの最終目的地である鉱山の教会で、人々は悪魔のマスクを脱ぎ、聖母マリアに跪き、罪の許しを請うとともに一年の無事を祈る。